武者小路実篤「愛と死」
時代をこえてよみつづけられる小説とそうでない小説がある。ウォーキングをしながら「愛と死」をきいていた。許嫁が最後にスペイン風邪でしんでしまう話である。コロナウイルス風邪がひろがっているときに、スペイン風邪の話がでてきた偶然をおもしろくおもった。
隅田川ぞいをあるきながら、この「愛と死」をきいていたのだが、ちょっときれいごとすぎて、共感できなかった。リアルタイムでこの小説をよんでいたひとは、この話を、共感をもってよんでいたのだろうか。あかるく活発で宙返りが得意な主人公に「べたぼれ」の18歳の許嫁の描写に、私はすこし辟易しながらウォーキングをつづけていた。1939年に『日本評論』に発表されて、現在は2021年だから80年前の小説である。
宇野ちよ「おはん」を きいて
散歩するときに音楽をきいたり、落語をきいたりしていた。最近は朗読をききながら、あるくことがおおい。藤岡琢也がよむ「おはん」をきいたので感想をひとつ。読書ではまずよまない小説だったはず。CDも中古品しか販売していないだろう。
女性のかいた小説だが、男性の感情のゆらぎや本能、理性では制御できない行動を、みごとに表現している名作だとおもう。
しかし、わかいころによんだ(きいた)としたら、字面ではわかっても、ふかい感情的なものはわかりにくい話だ。すくなくとも四十歳はこえないと理解できないのではないか。複数の異性との関係、感情を矛盾なく実感できるようになるには、それなりの時間が必要だとおもう。自分がそれなりの年齢になったから、こんな感想がわいてくるのだろう。
男がかたる関西言葉も味がある。藤岡琢也の語りも、ききいってしまった。さすがプロフェッショナルだ。
購入したマンションのリフォームについて
個人の売り主から購入した物件なので、転居するにあたってリフォームが必要になる。おなじ立場のひとは、リフォーム業者は、すごくたくさんあることに気づくだろう。東京都内だと、新築の家の供給はちいさく、マンションリフォームの市場がおおいのではないか。見た目かっこよくリフォームしてくれる業者は、ちょっとネットをさがせば多数みつかる。
けれど、物件をみつけるという泥臭い部分はスルーして、ちょっときれいなデザインのリフォームやります、といった業者がおおいのではないかとおもった。自分が情報収集した結果の考察である。
設計やデザインなど、きれいなところだけでビジネスできる業者(建築家)は、すくないのではないですか。金持ち相手の商売だといいのだろうけれど、そうではない客あいてのビジネスでは泥臭い家さがしや予算のやりくりについて、的確で誠実な助言をしてくれる相手をえらばないとね。
表現がまわりくどい。端的にいえば、貧乏人は土地さがし、家さがしにつよい業者をえらぶのが、もっとも大事だということ。私はどうしたかというと、インスペクションのとき話をした建築士に任せることにした。ただの直感だけど、誠実な仕事をしてくれるとおもったからだ。
自宅の売却と新居の購入
二十数年前に大阪港区に購入したマンションを五月に売却した。立地のいい物件だったので、個人ではなく業者に売却することができた。そのあと、いますんでいる荒川区の近辺で中古マンションをさがしていた。六月に、まずまずの物件をみつけることができて、購入した。あたらしいすまいは足立区小台になった。
東京にすんでいるひとの足立区のイメージはよくないようだ。もともと大阪にすんでいるわたしにとっては、荒川区も足立区も北区もちがいはない。しかし不動産の価格はずいぶんちがいがあって、いざ購入するときには、その差のおおきさにおどろいた。
最初に購入しようとおもった物件は、現在すんでいる賃貸住宅のちかくにあった。築35年超過でだが、駅から五分の便利なところにあり、すくなくとも部屋の中は販売業者がリフォームしてきれいにしていた。地元民なので、このマンションは数年前に火事があったことはおぼえていたので、価格がやすいのは理解できた。火事の原因は噂では、出火した部屋の住人の放火ということだった。別れ話をきりだされて、腹癒せに放火した。ほんとうの原因はどうあれ、火事があった物件であることは事実だ。
さすがに二千五百万円をこえるかいもので心配だったので「さくら事務所」にインスペクションをたのんだ。インスペクションの結果、雨漏りしていて、売り主の対応も不誠実だったので、購入はやめた。購入をやめたことはよかったとおもっている。21/7/31の時点では、この物件は、まだ売出し中になっている。
売り主の誠実性は、結構、気づきにくい点ではないだろうか。不動産購入にあたっての注意点として売り主についての注意を強調している情報はすくない。この文をよんだひとは、こころにとめておいてほしい。個人の売り主よりも企業のほうがわかりやすいとおもう。
ドラケンを作成中
http://papercraft.stahlhart.net/index.html
のページを拝見していて、ドラケンをつくることにした。ジェット戦闘機をつくるのははじめて。そんなにおおきくないので、わりとすっとここまできた。
しかし、脚をつくるところで、作業中断。そこからすすんでいない。
漫画をかいている娘は成人式がおわり、一段落している。